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第61章 お花見
日曜日、結局稜たちは近くの公園ではなく、少し離れた大きな公園に来ていた。

桜の名所として、県内でも五本の指に入る場所である。
広い公園内には小さな川も流れていて、そこかしこに桜が植えてあり、花見のシーズンは大賑わいの場所だ。
普段は無いが、花見シーズンということで、屋台もたくさん出ていて様々な魅惑的な匂いがそこかしこでしていた。

特に日曜日だからか家族連れや学生グループなど、どこも人だかりだ。
みんな、大概BBQだか焼肉だかのいい匂いを振りまいて、賑やかに宴会をしている。

稜たちは、少し公園内でも離れた場所に腰を下ろした。
最近、増やしたのか小さめの桜の木が並んでいる。

大きな桜の木の下は、もう人でいっぱいで場所がなかったのだ。
中には、ブルーシートで場所取りしているところもあった。きっと、夜に来るのだろう。

この新しく木を植えた当たりは、当然ながらあまり人気がないのか、人もまばらだ。

そこへ、近くのスーパーで買ってきたビニールシートを広げ、同じく買ってきたお惣菜やサンドイッチ、ペットボトルの飲み物も広げた。

「お弁当作ったのになー」

靴を脱いで座りながら、稜がつぶやく。

少し離れた場所に、小さな子どもを連れた若い家族がいて。
手作りのお弁当を楽しそうに食べている。

「これでも十分だよ」

狭いビニールシートなので、稜にくっついて並んで座る。

「だって材料買ってたのに...」

羚汰が朝早く起きてお弁当を作ろうとする稜を捕まえて、出かけるギリギリの時間までベッドから出さなかったのだ。

「いーの。だって、あっちのがゴチソウだしね」

そのまま顔が近づいて来るのを慌ててかわそうとするも、逆に首筋を狙われてそこに唇が這う。

「きゃっ、羚汰っ、外だからっ」

「だれも見てないって」

「ほら、そこ、子どもいるからっ」

「だって、ココんとこキスマークなんか付けて、エロ過ぎ」

羚汰に言われるまで気づかなかった。
びっくりしてゆびさされた場所を手で覆う。

「ええっ。もう、なんで今まで教えてくれないの」

「消えかけてるから気づかなかった。今朝のじゃなさそ」

そういう問題ではない。
服では隠せそうにないので、まとめていた髪をほどいて、急遽片側に流して低い位置でまとめ直す。
これで、少しは見えにくくなったはずだ。

「えー。見えてていーのに」
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