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NEXT 【完結】
第61章 お花見
お父さんは仕事人間で。
お母さんは主婦だったものの、ボランティア活動が忙しく。
クールなお姉さんに、ほぼ育てられたらしい。

「だから、どっかマセたガキでさ。その反面、弟とか妹とかいたら~って常にアコガレてた」

それで、今、小さな甥っ子や従兄弟の子などに、一緒になって騒いで遊んでたんだ。

「確かに小さい時は弟可愛いけど。ある程度おっきくなったら可愛いなんてもんじゃなくなるよ?」

「あはは。実感こもってるね」

そういえば、稜の弟:空人は、小さいころは泣き虫でいつも稜の後をくっついてきていた。
今ではどっちが年上かわからない。
歳を重ねた兄弟なんてそんなものかもしれないが、泣きながら後を追っかけて来ていた頃が懐かしい。

「でも、今でも仲いいんでしょ」

「うん。まあ、でも...普通かな」

ヨソの姉弟がどうかわからないが、離れて暮らしている割には仲が良い方だと思う。

この前も、彼なりに親身になって色々忠告してくれた訳だし。

そういえば、空人に羚汰の事を報告してない気がする。
歳と学年等が思っていたのと違ったこと。

でも、学生には変わりないわけで。
また反対されるかな。

今は、もうすぐ子どもが産まれるから、それどころじゃないか。

ふと羚汰に見つめられている事に気づく。

「えっ。何?」

「んー?べつにー」

隣では、遊び疲れたのか兄弟がビニールシートに戻ってきて、母親に抱きついている。
どっちが母親に抱っこされるかで、軽く揉めているらしい。
こういう時は幼い弟のほうが力強いらしく、優しそうなお兄ちゃんのほうがやられ気味だ。
きゃいきゃいと可愛い声がしている。

「あはは。可愛い」

「お兄ちゃん、泣きそう〜」

弟に髪を引っ張られて、今にも泣きそうだ。
お母さんが、こらこらと声をかけるが、弟の耳には入らず。見かねたお父さんが、弟の体を抱き上げた。
一転してお兄ちゃんの勝利で、母親にがっしり抱きついて涙を拭いてもらっている。
弟のほうは、父親にジュースをもらってにこにこだ。
お兄ちゃんにもあげておいでと言われたのか、ジュースのパックを差し出している。
2人で母親の両側に座って仲良くジュースを飲み始めた。


すごく微笑ましい家族で、ついつい見入ってしまう。

「...やっぱり女のコがいいな」

羚汰がぽそりと呟いた。
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