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第62章 花見という名の宴会
歩いて10数分のそこの家には、犬やニワトリ、ウサギや亀、さらにはヤギなど。数種類の動物を飼っているらしい。

「ヤギ!」

このあたりは田舎とはいえ結構な住宅が立ち並ぶ。
その中で他のペットはともかく、ヤギがいるとは考えにくかった。

「ね。だから子どもたち、すっ飛んで行った。私もヤギは見てみたいわ」

そんな話をしていると、家の中からもうビールやら食べ物やらが運ばれ出して。
みんなでバケツリレーみたいにして、どんどん机に並べられてゆく。

子どもたちが走り回っていると危ないし。土埃も舞う。
それもあって連れ出してくれたようだ。

いつの間にか人が増えてきて、ふと気づくと千夏の義母親らしき人が帰ってきていて。
挨拶しようにもそれどころではない雰囲気で。
またふと気づくと、もう片隅で宴会は始まっていて。
またまたふと気づくと、子どもたちが帰ってきていて。さっき並べたと思った唐揚げの山がみるみる減っていっていた。

有希子の家族は柔軟にその流れに乗っていて、有希子の旦那の尚は、おっちゃんたちの中に馴染んでいるし。
有希子は有希子で誰かと談笑している。
稜が戸惑ってウロウロしていると、同じくそんな宴会には慣れているのか平然としている羚汰が手招きをしていて。
BBQを焼く羚汰の隣でその作業を手伝う。

「すごいね...。いつの間にか始まっちゃってるし」

そこかしこで、乾杯も行われていて。
あんなに広かった庭に、人が溢れている。
皆慣れているのか、新参者である筈の稜たちにもにこやかに挨拶してくれる。

「あー、焼いてくれてるんだ。ありがと。助かるー」

千夏が気づいて近づいてくる。

稜が宴会の雰囲気に驚いていると伝えると、笑っている。

「いっつもこんなカンジ!だから、稜たちも遠慮せずにどんどん食べてね。焼いてばっかいないで」

そう言うと千夏はまた誰かに呼ばれて消えていった。
本当に忙しそうだ。

「別にDAIG〇ってカンジじゃなくない?」

ふと羚汰にそう声をかけられ、何のことかわからない。

「ほら。有希子さんのご主人の尚さん?だっけ」

そう言われてもピンと来なくて、理解したのは数秒後だ。

「ああ!そういえば!!」

少し前に有希子がそんな事を言っていたのを思い出す。

確かに、おっちゃんたちの中で大笑いしている尚を見ても全くそんな雰囲気ではない。
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