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第63章 お泊り会2
「私たちの取り越し苦労かもしれないしね~」

脅しておいて有希子がそうカラカラと笑う。

それならそれでいい。

声を聴くか、テレビ電話か。
LINEやメールより、そっちのがいい気がする。

その内容の事を書いて送る。
仕事中だろうから、終わってから見てくれれば。

「稜、気分がいいなら、母屋行こう?私も貴之さんのエラーのビデオ見たい」



母屋に行くと、貴之が甲子園に出場した1回戦の試合を大盛り上がりで見ていた。
近所の人たちは帰宅し、親族だけにはなっているが、それでも十数人はいる。

台所を覗くと、千夏と数人の女性陣がまた何やら作っていた。

「あ、来てくれたんだね!よかった。悪いけど、これ持って行ってー」

おつまみを手渡され、居間に運ぶ。

「母さん!貴之さんスゴイんだよ!」
「さっきのヒットで2点も追加したんだよ!!」

有希子の子どもたち、佑聖と朝登(あさと)が興奮して報告してくれる。

1回戦のこの試合で貴之は、ヒットを何本も打ったらしい。
ちょうど試合後の校歌を皆で歌い出した。

貴之の出身校は、昔からある地元じゃ有名な高校で。
お義父さんをはじめ皆で歌っているので、卒業生だろう。

「さっ!次、次!面白いのはこっからだぞー!」

「マジで見るのかよ」

輪の中心で貴之がげっそりしている。

「私も初めて見るのよ。話は毎回するけど、ビデオ出してきたのは、初なんじゃないかな?佑聖くんたちのおかげ!」

千夏も何やら料理をもってやってきた。
台所にいた人も全員集まったようだ。

噂の2回戦の試合は、強豪校に当たってしまったらしい。
前半のうちに数点取られ、それでもなんとかしのいで、後半にやっと反撃のチャンス。
4番をはじめ、どうやら3年の先輩たちがヒットをつないで、9回の表で同点に。
当時の会場も、現在の居間も大盛り上がり。

9回の裏、ここを押さえれば延長戦。
ワンアウトからの場面で、相手のフライを取りこぼすエラーしてヒットにしてしまうライト貴之。

居間に落胆の悲鳴が響く。

野球がよくわからない稜も、思わず声が出てしまったほどだ。

そこからずるずると得点になり、負けてしまう。

ビデオが止まり居間が嫌な雰囲気になった時、子どもたちがフォローしてくれる。

「最後エラーだけど、あとはすごいカッコよかった!」
「見せてくれてありがと!」
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