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第64章 異変
「お風呂に入る?」

「んー。どうかな。あ、そうだ。稜、先に寝てね。俺今日、レポート作んなきゃだから」

ごそごそとカバンから、本や辞書などを出しいる。

「え、でも早く寝た方が」

「どうしても明日いるんだよねー」

そう言って、早速なにやら広げて取り掛かり始めた。

「そう...」

3日ぶりに会ったのに、なんだか素っ気なくて。

あまり目も合わない気がする。

それでも、軽く咳き込みながらも真剣な表情で勉強をはじめた羚汰に何も声がかけられなかった。


そっとリビングを出て寝室に向かう。

ぎゅうってしてもらいたかった。

風邪気味でもなんでも。


髪を乾かし、化粧水をつけて、クリームを体に塗って。

ゆっくりとそれらの作業をしたが、羚汰はまだ寝室にはやってこない。

稜は、布団の中に入った。

一眠りしたら、羚汰が入ってくるだろう。

そしたら、稜からぎゅうっと抱きつこう。

隣から聞こえる、コンコンという咳の音を聞きながら、眠りについた。



ふと目を覚ますと、まだ隣に羚汰はいない。

スマホを取り出して時刻を確認すると、もう朝6時近い。

慌ててリビングに向かうと、羚汰はソファで布団をかぶって寝ていた。

前のベッドの時の布団を、出してきたらしい。

寝室の稜が寝ているベッドの下に布団袋に入れてしまい込んでいるのを、いつの間にか取り出してきたということだ。

寝ながらも時折苦しそうに咳をしている。

「なんで...?」

思わず口に出してしまう。

いつから眠ったのだろうか。

ベッドに連れて行きたいが、眠ったばかりなら起こすのもどうだろう。

そんなに広くないソファに丸くなって眠っている羚汰のオデコをそっと撫でる。
咳が苦しいのか、眉間に軽くシワが入っている。

確かに、熱はなさそうだ。

テーブルの上には、辞書をはじめ、イタリア語の本やノート、そしてノートパソコンが広げられている。

片付けたい気もするが、まだ途中っぽいので、それも出来そうにない。
パソコンも下手にいらってデータがとんでもいけないし。

稜は、そっと寝室に戻った。


いつも起きる時間よりまだ早いので、布団に入って二度寝をしようと目をつむる。

風邪をうつさまいと思ったのだろうかー。

二度寝はできそうになかった。
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