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第64章 異変
夜中までリビングで過ごし、眠る前に羚汰を見に行く。

電気は消えているが、相変わらず水槽の照明で、ほんのり明るい。

そーっと近づく。

少し咳がおさまっているようにも見えるが、まだ咳き込んでいる。

汗だくで、苦しそうにもがいているように見えた。

「うーん...」

「...羚汰。大丈夫?」

声を押さえて呼びかける。
これで起きなかったらもう朝まで放っておこう。そう思って。

「ん、稜...?」

「うん」

「...今何時?」

「1時過ぎかな。具合はどう?」

布団の中で大きく息をはいている。

「少し、いいかな」

「そう。汗かいてない?起きれるなら、着替える?手伝うよ」

羚汰は、帰っ来た時の長袖Tシャツと、下は下着のパンツのままだ。

きっと汗かいて、気持ちが悪いはずだ。

「じゃ、上だけ」

ゆっくり体を起こしてTシャツを脱ぐ。

稜が取り出したパジャマを広げ、着るのを手伝う。

「...稜」

「ん?何?」

水槽の照明がちょうど影になっているからか、ボタンをとめるのに一苦労だ。

「...稜、俺のこと...好き?」

ゆっくり静かな声でそう聞いてきた。

こんな時にそんな言葉が降ってくると思ってなかったので、びっくりしてボタンの上で手が止まる。

「うん。好きよ...」

熱で不安になっているのだろうか。それとも...。

「好き。ううん。大好き」

そう言って、まだボタンが途中だったが、羚汰を抱きしめる。

ああ。やっとぎゅうって出来たー。

熱を持った羚汰の頭はやはり熱く、しっとりと濡れている。

それでも羚汰の頭をぎゅうっと胸に抱きしめる。

羚汰が安心して眠りにつけるように。

「...1番?」

胸の中で言うのが聞き取れず、少し体を離す。

「え?」

「俺の事、1番好き?」

熱でだろうか顔がすこぶる赤く、目が潤んでいる。

「もちろん」

「有希子さんは?」

被せるぐらいにそう聞いてくる。

なんでここで有希子??

「えっ。有希子は友だちだけど」

「有希子さんのことは?好き?」

「...好きよ。友だちだもの」

羚汰の質問の意味が分からない。

「千夏さんは?」

「千夏も好きだけど。...羚汰、どうしたの?」
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