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第67章 予定
「マジでヒビったー。気分悪くて倒れてるのかと思ったよ」

「ごめんね」

確かに、風呂場で静かになっていたら焦るだろう。

「ぬるくなってんじゃん」

お湯を確認した羚汰が、お湯の蛇口をひねる。

古いタイプの風呂場なので、お湯と水は別々に蛇口をひねらないといけない。

それから風呂場を出て、扉を開けたまま服を脱いでいるようだ。

「いつから寝てたの?」

「...今何時?」

羚汰に時間を確認するも、いつから眠ったのかは定かではない。
10分ぐらいだろうと思うのだが。
お湯も、羚汰が言うほどぬるいとは思わないし。

「ってかさ、待っててって言ったのに。先入ってるし」

「ごめんね。髪とか、ゆっくり洗えたらなって...」

そう言い訳していると、羚汰が風呂場の外のスイッチを切ったらしい。
風呂場の電気が消されて暗くなる。

「えっ」

扉を開けたままの廊下はまだ明るくて、ほんのり風呂の中を照らしているので、真っ暗にはならないのだが。
以前、電気が切れていた時は、確かにこの明るさで入っていたが、もうそれは随分前の話だ。
この明るさで今日は入るのだろうか。

「これ、もらったんだー」

野球ボールぐらいの大きさの、なにやら丸っこいライトを羚汰が湯船に浮かべる。

お湯につけた途端、淡い光がゆっくり赤い色を発した。
どうやら雫の形をしたお湯に浮かぶライトらしい。

「うわっ。キレイ!」

見ていると、ゆっくり色を変えて段々と黄色っぽい色になり、緑ー、青ー、紫ー、赤。と一周する。

そのグラデーションに光るライトを見ていると、いつの間にかシャワーを終えた羚汰が湯船に入ってきた。

「サークルの花見の時の景品」

「すごいね」

「昼間、フットサルでチームの中で対抗のゲームしててさ。俺、バイトで遅れて夜から行ったし、景品貰えるはずはかったんだけど。これもらったヤツが、シャワーしかしないからいらないってゆーからさ」

確かに、シャワーだけでささっと済ませる人には不向きなアイテムだろう。

稜は後ろにいる羚汰に体を預ける。
光の移ろいは、ずっと見ていて飽きない。

「ラッキーだったね。すごくキレイ」

「うん。俺も、ここまでとは思わなかった。すげーイイもん貰った」

羚汰の腕がぎゅうっと体に巻き付く。

「羚汰。...苦しいよ」

「もうちょっとだけ」
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