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第67章 予定
抱きしめられると同時に、羚汰の吐息が耳元にかかってドキドキが急激にやってきた。

いつものお風呂なのだが、ほんの小さな明かりで、なんだかずいぶん違って思えるから不思議だ。

どうしようか。
少し体を捻って、羚汰の唇に...。

「...ん。充電終了!」

「へっ」

言葉と同時に腕を離して、体も離される。
羚汰は、浴槽に背をあずけて、リラックスモードだ。

そのままいちゃいちゃが始まると思っていた稜は、拍子抜けだ。
小さくだったが驚きの声をあげてから、慌てて口をつぐむ。

「えー。何か期待してたー?」

嬉しそうな羚汰の顔が近づいてくるのがわかる。

絶対ワザとだ!!

「違うし!ほら...。そうそう。羚汰の髪をね、洗ったげよっかなーって思ってて」

「えー?」

「ほら、出て出て」

ふてくされた顔をしながらも、口の端が嬉しそうだ。

風呂の椅子に羚汰を座らせて、その背後に回り込む。

「はーい。流しますので、目を閉じてー」

「ははっ。どーすんのかと思ったら、目を閉じんの?」

美容院のように斜めにできないのだから、仕方ない。

上からシャワーをかけ、シャンプーを付けた手を泡立てて髪の毛を洗う。

暴れるカイをたまーにお風呂に入れることはあったけど、人の髪の毛を洗うのは初めてだ。

「気持ちいー」

「ほんと?よかった」

羚汰は大人しく身を任せてくれるので、すこぶる洗いやすい。

カイと一緒のように洗ってるって羚汰が知ったら怒るだろうな。

くすくす笑いながら、髪の毛を洗う。

「何?」

「ん?楽しいなと思って」

美容院でしてもらうように指を動かして丹念に隅から隅まで洗ってみる。

そうだ。美容院でよく言われるやつ。

「おかゆい所はございませんかー?」

「別に。...あ。...こっちが、ちょっとまだー」

羚汰が前髪のあたりをむず痒そうに指し示す。

「えっ。洗えてない?」

手を伸ばして、前髪のあたりを洗う。
さっきまで顔を上げていたのに、俯きかけているので洗いにくい。

「じゃなくてー」

「ん?」

身を乗り出した稜の腕が力強く引かれる。
シャンプーでぬらりと滑って、体のバランスが崩れてしまう。

「きゃぁっ!」

「あぶなっ」

羚汰にきつく抱きしめられ、その膝の上に向かい合うように座らされた。

「つかまえたー」

安心したように羚汰が呟く。
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