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第67章 予定
風呂から上がると、羚汰がカフェラテを入れてくれるという。

喉が乾いて水を飲んだが、確かにカフェラテも飲みたい。

お願いして、稜はソファに座って髪を乾かす。

ソファにカフェラテを入れ終えて持ってきた羚汰の髪も、稜が乾かしてあげた。

「はい。出来た」

「ありがと。で、はい。カフェラテ」

「ありがと。あ、ハート!」

「簡単なヤツだけど...」

ラテアートで小さ目のハートが3つ、半円を描くように並んでいる。
確かに凝った物ではないが、ちょっとした気遣いが嬉しい。

2人でソファにくっついて座ってカフェラテを飲む。

先程までとは違うが、こうやってまったりのんびり過ごすのも悪くない。

「美味しい~」

「よかった」

飲みかけのコップを羚汰がテーブルに置いた。

どうしたのかと思っていると、腕をそっと持ち上げられ、いつものように移動して、羚汰の足の間に座り直させられる。

後ろからぎゅうっと抱きしめられて、肩に羚汰の顔が乗る。

「...はぁ」

羚汰が頬を摺り寄せてくる。

いつも甘えて来るけど、なんだかその様子が尋常じゃない気がする。

聞くのも怖いが、早く対処しないと。
この前みたいに誤解をされたままなのは絶対に嫌だ。

「どうかしたの?」

稜もコップを置いて、羚汰の腕に手を添える。

「うん...」

明らかに何か言い難そうにしているのがわかる。

「そんなに言いにくい事?」

「いや。言い難いって言うか...なんだろ、言葉に迷ってて」

羚汰がひとつため息をつく。

「今日さ。ゼミで今年の予定がさ、ハッキリしたんだけど」

羚汰は今年4年だ。
新学期が始まったばかりで、今日は今期初のゼミがあった。
そこで、ざくっと1年間の予定が発表された。
ゼミ自体は去年からの引き続きで、なんとなく予定は知ってはいたが、正式に発表になったらしい。

「んでさ。ウチのゼミ、毎年夏休みにイタリア研修があるんだー」

研修...って。

その間、羚汰とは会えないってこと?

稜はごくりと唾を飲み込む。

この前のオーナーに連れ回された3週間もかなり寂しかった。
それが今度は海外。
しかも、ほぼ地球の反対側だ。

「...何週間?」

「研修自体は2週間。...大概、皆プラスしてー。夏休み中行ったりする」

夏休み中?
大学生の夏休み中って。

「...羚汰も?」
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