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第69章 どたばた
完全個室のかわいらしい産科病院で、部屋に行くとちょうど赤ちゃんも来ていた。
挨拶もそこそこに、赤ちゃんを交代で抱っこさせてもらう。

「きゃー!!ちいちゃーい!!」

行きがけの車の中で、散々母親に病院では静かにね!と釘を指したのに、稜のほうがテンションあがってしまった。
寝ている赤ちゃんの手前大きな声は出せないのがもどかしい。

「かわいいだろーー!」

弟の空人が終始デレデレになるほど、可愛らしい赤ちゃんで。
今は目が開いていないが、開くと空人に似ているらしい。
体格は理子さんに似たのか、手も足も指がすらりと長い。

少しずつ抱っこさせてもらって。
母乳をあげるのでー。というので部屋を出て、自動販売機が立ち並ぶ休憩室で空人と両親との高崎家で談笑だ。

「名前決まったの?」

「まだちょっと悩んでるんだよねー」

結局、父親が20個ほど提案した中で、2つにまでは絞ったらしく。
どちらにするかで悩んでいるらしい。

立会い出産だったので、その時の話き聞いたり、写真を見せてもらったり。
散々話していると、終わりましたから戻っていいですよ。と声をかけられる。

そそくさと個室に向かっていると、稜は空人にこっそり呼び止められた。

「母さんたち、何か言ってた?」

「?何かって何が??」

赤ちゃんの話かと思って、頭が回らない。

「いや。こないださ、途中で帰っちゃったじゃん。だから、ねーちゃんの話を俺からしといた」

同棲の話を空人に加勢してもらって、なんとか話そうと思っていた。
それが未遂に終わり、まだ伝えていないと思っていたのに。

「え?しといた?ええ??」

ドヤ顔の空人が、親指を立てている。

「母さんたち、なんて?」

「はじめは驚いてたみたいだけど、上手いこと言っといたから」

何もすぐ結婚するわけでなし。
1年というイワバお試し期間があるからこそ、イイところや悪いところも見えるわけで。
それに、空人自身も実は同棲していたこと。
その実体験も交えて話してくれたらしい。

「今この時期だからさ、それもよかったみたい」

孫が産まれて、浮かれ喜んでいるこの時期だからさ。
と空人が笑っている。

ということは、今朝車に乗った時には知っていたということか。
稜こそ浮かれていて全く気づかなかった。
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