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第72章 宿の朝
びっくりして振り向くと、部屋との間の障子に羚汰が手をかけて立っていた。
狭い縁側なので、数歩の距離だ。

「羚汰...」

シワシワの浴衣を羽織っているのに、少しはにかんだような笑顔が、朝日に照らされて何とも素敵に映る。

羚汰の顔と肌蹴た浴衣を見ると、昨夜のことを思い出して体が熱くなってきてしまう。

慌てて鏡に向き直って、ネックレスを見つめる。

「...これって」

「誕生日プレゼント」

言葉と同時に、羚汰が後ろから抱きついてきた。

「ひゃっ!」

「で、感想は?」

肩に顎を乗せるようにして、鏡の中の稜と視線を交わす。

「すごい可愛い。...ありがとう」

「ん」

お礼を言う稜に負けないぐらい、羚汰が照れて笑っている。

「これって、手作り?」

「そ。稜もピアスくれたじゃん。だから、なんか作りたくて」

クリスマスに、ピアスを純銀粘土で作ってプレゼントした。
同じ製作所ではないらしい。
稜が作ったところは、1日体験教室で。
羚汰のところは、意外にも二日かかったらしい。

「だから、誕生日の時に間に合わなかったんだよね...」

羚汰がしゅんとしている。

「ありがとう。凄く嬉しい」

稜は、体をひねって羚汰の顔に手をかけて向け、お礼を言った。

「うん」

互いの顔を近づけて、ちゅっと軽く重ねた。

それから笑いあって鏡に向き直る。


羚汰の指もネックレスに伸びてきて、稜の指を絡め取りながらその“R”を揺らす。

「ホントはさ。稜がしたみたいにRを2つにしたかったんだけど」

稜は丸く平べったいピアスに、Rを2つ組み合わせて彫っていた。

羚汰も2人のイニシャルを並べたがったが、決められた純銀粘土の量と、初心者のテクニックでは、上手くいかなかったらしい。

「充分よ。だって、一緒のイニシャルだし」

「...2人はもうヒトツみたいなモノだし?」

鏡の中の稜を見つめながら、その首に舌を這わす。

「ひゃっ...」

羚汰の指がいつの間にかネックレスを離れて、浴衣の中に潜んでいる膨らみに進んでいる。

「...っ...羚汰っ」

羚汰の舌が這って耳元に進んでいる。
時折吹きかけられる息に、稜の体がビクッとなる。

「んー?なぁにー?」

嬉しそうに羚汰は動きを進めて、指先が胸の先でゆっくり踊り出す。
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