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少年悪魔
第11章 伝わる想い
*
生徒や学外の人間に囲まれながらもお化け屋敷の宣伝をしていた遥斗の耳に、のんきな声が聞こえてきた。
「おーい、ハル」
突然現れた礼也に、女子生徒が色めき立つ。
「え、何、このかっこいい人!ハルくんの知り合い?」
「どうもー。松永っていいます」
明らかに高校生よりは年上の礼也に笑顔を向けられ、女子生徒が照れ笑う。
「……レイ、本当に来たんだ」
遥斗が呆れ顔になる。
「そりゃ来るよ。面白そうじゃん。あ、そうだ。はいコレ」
礼也が手に持っていた紙の束を遥斗に渡した。お化け屋敷の宣伝用のチラシだ。