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少年悪魔
第2章 誕生日の夜



「こんな時間まで残ってもらって悪かったなあ、柳井。でも助かった!これ、今日のお礼と遅くなったお詫びな」
そう言って担任教師が繭に寄越したのは紙パックのジュースだった。
資料室の整理は思っていたよりも時間がかかり、時刻は十九時をとうに回っていた。
「あ、やった。バナナオレだ!先生ありがとうございます」
「外、暗くなったから気をつけて帰れよ」
繭は「はぁい」と軽く返事をして、昇降口に向かった。
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