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少年悪魔
第5章 青年悪魔
繭が怪訝な表情で一番気になっていたことを訊くと、礼也はあっさり答えた。
「ん?俺は君に会いに来ただけだよ」
「は?」
礼也が適度だった距離を詰めてきた。
「ハルがあんまり君の話ばかりするから、会ってみたくなったんだ」
息遣いを感じるまでに距離が近付き、繭の体温がぐんと上がる。
「ハルのお気に入りらしいし、匂いも魅力的だし、顔も可愛いよね。色気はないけど、たまらないくらいの初々しさがいいね。あいつ繭ちゃんにマーキングしたから近寄るなって言ってたけど、……気に入っちゃったな」
礼也が口の端を片側だけ上げた。
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