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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第11章 パーティの夜―帝sideー
JR鎌倉駅から程近い美術館で祖父の個展が開かれるコトに。

俺はそこで初めて祖父の絵を見た。

祖父の絵は繊細な表現力を持ち、独特の世界が描き出されていた。絵によって1000万近い高額な値が取引される物もあった。

閉館し誰も居ない館内。俺は祖父の用事に付き合い、一緒に足を運んだ。祖父は俺を一人にして、美術館関係者と話をする。俺は一人で祖父の絵を見て回った。
一つの絵画に足を止めた。

黒い長い髪の女性。
女性の下腹部は大きく膨らんでいた。彼女は身重だった。

絵のタイトルは『ギルディ』
ギルディの意味は有罪。

絵を凝視しながら、タイトルの意味合いを探った。

「この女性の相手は実の父親だ」

俺の隣に祖父がフラリと現れ、低い声で説明する。


「彼女は実の父親と禁断の関係に落ち、子供を身ごもった」

「その女性にモデル居るんですか?」

「お前の母親だ。帝」
祖父はニヤリと笑い、この絵に触れる。

皺だらけの骨ばった長い指先が膨らんだお腹を撫でた。

「私がお前の父親だ…帝」
白髪交じりの無精ひげを弄りながら、誇らしげに言い放つ。

「だが、生まれた子供が息子だったのは誤算だな」






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