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ギルディ~S系エリートと鳥籠の令嬢~
第11章 パーティの夜―帝sideー
俺は祖父の邸宅を出る決意を固めた。

この人とは一緒に暮らせない。

「短い間ですが、お世話になりました」

茹だるような暑さ。
庭の木々から聞える蝉時雨。
鎌倉に来て4ヵ月が経っていた。

祖父はいつものようにアトリエで絵を描き、色を塗る。
油絵の具の匂いが鼻をついた。

「行くのか?」

「はい」
俺は東京に戻り、施設で暮らす予定。

「貴方とはもう二度と会いません」

「私もお前には興味がない」

祖父は俺に背中を向けてイーゼルに立てられたキャンバスに向かって絵筆で色を塗り続ける。




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