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理想と偽装の向こう側
第23章 幸か不幸か
日曜日

私たちは両親とお昼を一緒に食べてから、家路に向かう。


「志信くん!また是非来て飲み明かそうな~!」


「はい!是非とも!」


爽やかな小田切スマイルに、両親はスッカリ心を奪われていた。


車が見えなくなるまで、手を振ってる両親が可愛かった。


「さてと~今からなら夕方には帰れるね。」


運転しながら、楽しそうに話す横顔が愛しくて仕方ない。


「志信のご両親は…どんな感じなの?」


やっぱり、華麗なる一族…
思わずフランス王朝の様な雰囲気を妄想してしまう。


「めっちゃ普通!母親が男に厳しいけど、娘いないから香織の事、可愛がってくれると思うよ」


ドキン!


「そ、そっかな…気に入ってもらいたいな…」


「大丈夫!うちも呑兵衛だから!」


「え!そこですか!」


「ははは!じゃあ、今度は俺の両親に会いに行こうね!」


「うん!」


本当に…ただただ幸せな方向に色んな事が、進み出していくのが嬉しかった。

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