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理想と偽装の向こう側
第23章 幸か不幸か
土曜日

両親に会ってから、1ヶ月くらいが経過した。


私たちは毎日、甘く幸せを実感する日々を当たり前の様に過ごしていた。


昨晩の余韻に浸りながら、二人で寝坊して、遅めのモーニングを食べてから、レンタル屋に行く事にする。


「何にしよっかな~」


「たまには、サスペンスホラーとかどうかな!」


「…一人で観てね」


「うっわ~!ヒドイ~」


笑いながら言うと


「じゃあ、頑張って観たら今晩は、寝かさないよ!」


「…普通のアクションでも借りようか…」


「はは!そんな激しくしないってぇ~」


小田切さん!
爽やかな笑顔で、言ってる事が微妙です!


橋を渡りきった先に、少し入り組んだ道がある。


いつも見通し悪くて、自転車や子どもは危ない事もある。


そう感じながら歩いてると、角っこのスペースで子どもが一人で遊んでいた。


お母さんは、ママ友達と話し込んでいる。

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