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理想と偽装の向こう側
第23章 幸か不幸か
「バッタン!」


部屋に入って、お風呂の支度をする。


バックン!バックン!
してる心臓を深呼吸して鎮めようとする。


「はぁ…」


両手で顔を押さえて、項垂れる。


気持ちが通じてるのに好き過ぎて、嬉し過ぎてドキドキしてしまう。


いつかこんな気持ちも、落ち着いてくるのかな…。


「潜ろう…」


そして私は、お風呂の湯船に何度も潜ってしまった。



◎ ◎ ◎ ◎

「あ…熱い…」


お風呂から、上がってフラフラしながら冷蔵庫から水を取り出す。


「香織~大丈夫?逆上せたみたいだね?」


「うん…考え事してたら…長湯しちゃった」


ペットボトルを顔に当てると、ヒンヤリして気持ち良かった。

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