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俺だけの女の子。
第3章 昨日のリベンジは教室で
「高橋くん、ちょっといいかい?」

はい、きたー!
登校早々きたー!

昨日の馨のセックス発言を聞いたときから覚悟はしていたんだ。
俺のうちで、っていうのも聞こえてただろうし。
しかも影田は他の奴らと違って俺が馨を好きなことを知っている。
ごまかしは……効かないかもしれない。

「昨日の、話だよな?」

教室を出て非常階段に続くドアを開けた。
鉄製の少し錆びた階段に二人で並ぶ。
ここなら誰かに話を聞かれる心配はない。

「か、馨ちゃんと、したのかい?」

分厚いメガネの奥で瞳がぎらりと光った気がした。
背中に冷や汗が一筋流れる。

「してないよ」

嘘はついてない。
だってまだ一線は越えてないし。

何とか目を反らさずに答えると、影田はふんっ、と鼻を鳴らした。

「……馨ちゃんは……馨ちゃんは純粋な子なんだ。天使みたいな子なんだ。だからお前みたいな奴に汚されていいわけがないんだ」

確かに馨はいい意味でも悪い意味でも純粋だと思う。
だからセックスに対する考え方とファーストキスに対する考え方のギャップもあんなに激しいんだろうし。

俺には下に三人弟がいて、馨は逆に三人兄貴がいる。
確かに一番下の弟が妹だったら可愛すぎて堪らなくなるんだとは思うけど。
近寄る害虫を払いのけたい気持ちにもなるとは思うんだけど。


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