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秘密の香り
第9章 秘密の夜
気が付くと
私は圭吾さんの腕に抱かれ
頭を撫でられていた…

「良かった…」

目を開けた私に気付いて
ぎゅうっと抱きしめられた

「私…ごめんなさい…」
訳が分からないが
謝ってしまう

「ううん…いっぱい感じてくれて嬉しかったよ」


「でも…ごめんね…気を失うようなことして…大丈夫?」


私は小さく頷き
胸に顔を埋めて
香りを嗅いだ…


その香りは
私をまた興奮させる


「少し…眠ろうか…」

時計を見たら
13時になろうとしていたが
不思議とお腹は空いていない


優しく髪を撫でられながら
私は眠りについた



夢の中で
私は赤ちゃんを抱いている



後ろからゆっくり抱きしめてくれる男性…



でも振り向けなくて
顔は見えない…



圭吾さん…?


敦…?



振り向きたくても
首が動かない…



誰?



誰なの?




私を抱きしめていた腕は
赤ちゃんを奪い



ひとりぼっちになっている




私は謝り
涙を流し
その場に崩れ落ちた。


















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