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秘密の香り
第10章 秘密の痕
日曜日…


予定の時間より早く目が覚めた



熱めのシャワーを浴びて
丁寧に身支度をする



約束の時間まで
ソファに座り甘いミルクティーを飲んだ





時間になり待ち合わせ場所へ行くと
圭吾さんの車が停まっている


車内に姿はなく
コンビニの中を覗くと
ホットドリンクコーナーに
圭吾さんの姿を見つけた


私は店内に入り
圭吾さんの背中に触れた


「お待たせしました」


「ついさっき着いたとこだよ、何飲みたい?」



さっきミルクティー飲んだし…


私はレモンティーを手にした



「今日も?」


「はい…ミルクティーさっき…飲んじゃって」


「じゃあ一緒にしようかな…」


私の手からレモンティーを取り
棚から自分の分のレモンティーも取り出すと
レジに並べた


「私が買います」


「いや、いいよ」


「でも…」


「じゃあ…次回は桃香ちゃんがご馳走して?」




次回…

その言葉にドキンとする


何も返せないでいると
手を握られてコンビニの外へ



助手席のドアを開けてもらい
車に乗り込んだ


「はい」

レモンティーを手渡される


「ありがとうございます…」


ぽん、と頭を撫でられた



全身がカァッと熱くなる



「今日は行きたい所があるんだけど…いいかな?」


家じゃないんだ…



「はい…」



「帰りは…何時までに着けばいいかな…」



「今日は…何時でも大丈夫です…」




右手にそっと圭吾さんの手が重なる



「分かった…」





気まずい沈黙…







何か話さなくちゃ…




何か…






考えても
気の利いた会話なんて
でてこない…




美咲と瞬さんのことを話そうと思ったけど



今このタイミングで
結婚という言葉は言えなかった…。



















































































































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