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秘密の香り
第12章 秘密の痛み
食事を終えると圭吾さんのパフェが運ばれてきた

やっぱり美味しそうだな…

「少し食べる?」

「いえ…今日はやめておきます…」

「元気になったらまた来ようね」

「はい…」

さりげなく次の約束をしてくれる



圭吾さんがパフェを食べ終わり
後はお店を出るだけになった…


「行こうか…」

「はい…」

私が伝票を手に取ると
圭吾さんは私の手から伝票を取り立ち上がった

「あの…ここは私が…」

「いや…ごちそうさせて…」

いつもごちそうになってばかりだ…

「いつもすみません…ごちそうさまでした」

「どういたしまして…美味しかったね」

「はい…」

もう…帰らなくちゃ行けない…


「ここからすぐなので、歩いて帰りますね」

「暗いし…送るよ」

「大丈夫です…すぐですから…」

「体調も悪いんだし…ね…」

「すみません…」

車へと歩きドアを開けてもらい乗り込む


帰りたくなくなる…


「やっぱり帰りたくないです…」

言ってしまった…

「本当は返したくないよ…」

また…手を握ってくれた

「桃香ちゃんが大丈夫なら…このまま一緒にうちに行こう…」

「いいですか…?」

「うん…」

「何か必要なものあれば…取りに行く?」

あ…そうだ…
何も持っていない…

「はい…少し寄ってもらえますか…」


私は初めてマンションの前まで乗せてもらった…。





























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