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秘密の香り
第13章 秘密の代償
圭吾さんはソファに座り新聞を読んでいた
ミルクティーのあまい香りが鼻腔をくすぐる
私は隣に座りミルクティーのカップを手にした

「いただきます」

あまい…

「美味しいです…」

「良かった…」

圭吾さんが新聞を置く
私はカップを置きティラミスを食べた

「美味しいでしょ?」

まだ口の中にティラミスが残っていて私は頷いた

明日の午後に帰ること…
いつ切り出そう…

「病み上がりだし…今日は家でゆっくりしようか」

「はい…」

「あ、でもスーパーだけ行っていいかな…?」

「そうですね…」

「お正月用の食材、何もないからさ」

何だか夫婦みたい

圭吾さんはティラミスを幸せそうに食べている

「早めに買い物行きます…?」

「そうだね、出掛ける準備するよ」

「私も準備しますね」

最後の一口を食べ終わり
食器をキッチンに片付けた

「あ…シーツ干し終えてからでいいですか?」

「そうだね、そうしよう」

こんな会話が嬉しい…

「シャワー浴びてくるよ」

「はい…」

私はリビングの窓を開けテラスへ出た
冷たい風が頬を撫でる

子供のはしゃぐ声が聞こえ
視線を下に向けると
いつか見た家族が歩いていた

あんな風に
私と圭吾さんもなれるかな…

未来を思うと自然と笑みがこぼれた。





























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