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秘密の香り
第5章 秘密の温もり
木曜日

沙穂と約束の日

13時に表参道で待ち合わせをして
魚料理の美味しいお店でランチをした

そんなに久々ではない私たち

でも話は尽きなくて

沙穂との時間はいつも楽しい



ランチを終えて
原宿から渋谷へと歩きながら
いくつもショップに寄り
ショッピングを楽しむ

そして場所を新宿へと移した

沙穂がいちばん行きたいと
行っていたショップに行き

コーヒーショップで一息つく

気付けば18時半になろうとしている


「ね、夕飯さ、瞬さんのお店行ってみない?」

どうしよう…と思ったが
まさかね、会う確率は低いはず

「うん、行こう」

私たちは瞬さんの
スペインバルに向かった


店に着くと
会社帰りのサラリーマンや
OLさん達で賑わっていた

瞬さんはキッチンみたいで
姿が見えない

お店の入り口にある椅子に座り
席が空くのを待つ

先に二組並んでいる

「すごい繁盛しているね」

「まさか並ぶなんて!瞬ちゃん成功しているみたいで良かった」



あれ…
智也さんだ

奥から歩いてくる

「おー!席待ってるの?嫌じゃなかったらさ、一緒にどう?」

沙穂は明らかに嫌な顔

「桃香…どうする?席まだ空きそうもないよね、行っちゃう?」

誰と一緒なんだろう
すぐに返事できずにいたら…

「あ!じゃあー ご馳走してくれる?なら、いいよ?」

「はいはい、もちろん…」


先に並んでいた人たちに
軽くお辞儀をして
席を立った


行くことになっちゃった…


ドキドキしながら席まで歩く



そこには全く知らない男性がいた


よかった…。















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