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秘密の香り
第9章 秘密の夜


敦とふたりで
外食に出掛けた


駅前に新しくできた
イタリアンのお店


オーダーをし
食事を待つ間
携帯に夢中になる敦


あぁ…
こういうの…

嫌だな…


結婚前は
そんなに気にならなかった


デートのときだけだったし


でも今は毎日…


せっかくの外食なのに…
会話もない…




食事が運ばれてきて
食べ始める


「そうだ、俺さ、来月2週間も神戸出張になったんだよ」


え…



「2週間も…?」


「新しく出来る支社の立ち上げでさ、長いよな、2週間なんて」


2週間…
居ないんだ…


いけない考えが頭を巡る…





「ごめんな、2週間も…」


「ううん…仕事なら仕方ないよ…」


圭吾さんと
時間を気にせず…

会えるかな…




そればかり考えて
その日はなかなか寝つけなかった


まるで遠足前の子供みたいに



でも
主人が出張で留守だから…
なんて言いにくい…



だんだんと
眠たくなり

いつの間にか寝たのだろう


夢の中で


私はとても淫らで
圭吾さんの上に跨り
いやらしく腰を振っていた…



ただひたすら
ずっと…。







































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