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あなたの面影
第6章 雨が降る金曜の夜
「お、おい!? 落ちるぞ?」

慌てて抱き締められる。
その強さが更にきゅんとしてしまう。

はしたない格好なのに、快楽を貪る変態的な体位なのに、なぜか愛を感じてしまった。
強く抱き締められ、ゆさゆさと揺らされ、燃えるように愛しくなる。

「キスっ……お願い……」
「瑞波からするんだ」
「意地悪……」

首に回した腕に力を籠め、顔を近づける。
息がかかるほど接近した。
私の視界は一仁さんだけになる。
一仁さんの瞳は深い黒で、見詰めていると吸い込まれそうだ……


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