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あなたの面影
第9章 危険な罠
「遅かったじゃん、地味子」
「玲香ちゃん……」

彼女はこの間のような制服姿ではなく、露出の高い服を着ていた。
その見た目は大人びていて女子高生には到底見えない。

「こっち」
「えっ……ちょっと」

何の説明もなく彼女は私の手を引いた。
とは言えこんな騒音の中ではまともに会話など出来ないだろうから移動することは構わなかった。
玲香ちゃんは店の奥の方へと行き、個室のドアを開けた。

この個室は多少防音がされているようでフロアの騒音が一瞬で小さくなった。
私たちが個室に入るとソファーに座っていた男二人が嘲笑を浮かべて視線を向けてきた。
いかにもダンスチームにいそうな今どきの少し柄が悪い感じの男たちだった。
瞬時に危険を感じ、鞄を胸元に寄せて身構えてしまう。

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