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いつも、その笑顔で
第1章 季節の変わり目に
「行ってきます!」
眠そうにマンションを出る蓮
「行ってらっしゃい」
蓮を送り出す、須藤美咲
蓮と美咲は、三年付き合い続けている恋人だ。
でも…隠れて逢う生活が三年続いていた
彼は、今や人気ロックバンド「レッド」のギタリスト…
高校卒業の日、蓮から…思いもよらない告白。
しばらく友達として付き合い始めて……三年前…旅行先で結ばれ、恋人になった
美咲は、現在大学生だ。
蓮とのことを知る人は、親友の奈央と、バンドメンバーと、バンドのマネージャーのRayだけ。
「美咲~!!オッス!!」
「奈央。おはよ。」
「ねぇねぇ!!レッド、新曲凄い売れてるじゃん!!すご~い!!」
「うん!!すごいよね」
「ね、スタジオ行こうよ!!海斗に会いたい~!!」
海斗は、ボーカルだ。奈央は彼のファンだ。
「え…だめだよ…いきなり行くのは……」
「えぇ~っ…行きたいなぁ…行きたぁぁい!」
「今度…ライブいこ」
「…はぁ…残念」
大学で、テニスサークルに入っている美咲
講義が終わり、サークルに顔を出す
「美咲!!相手頼むよ!!」
同じ学部の長尾俊介
背が高く、笑うとえくぼができ、人気がある…テニスの腕前もかなりのものだ。
「おっけぇ!!」
二人がコートに入る
「よし、休憩しよっか!!」
「はぁ!!疲れたぁ!!」
タオルで汗を拭く。
「ほら!!」
缶ジュースを渡される
「ありがと。」
「来月の大会エントリーしたんだな!!」
「うん、ひさしぶりにやってみようかなって。」
「合宿どうする?参加する?」
「ん~、まだ考え中かな!!」
「長谷川が参加してくれるんだって!!」
「ほんと!?なら参加する!!」
長谷川藍 、美咲の尊敬する先輩、このサークルに入ったのもそれが理由だった
「長谷川と俺、近所でさ、あいつんち、テニスコートついてるからさ、よく借りて練習したよ。」
「羨ましい。私、まだ挨拶しかしたことないし」
「なんだよ、言ってくれたらいいのに、今日あいつんち行くか?」
「えぇ!?いいの!?」
「うん。」
「行くぅ!!」
着替えて俊介の車に乗り長谷川藍の自宅についた
「え…うそ…凄い」
外国の建物…みたい…唖然…