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いつも、その笑顔で
第2章 未練
「美咲…俺、いくらでも待てるから。」
「俊介…」
抱きしめる俊介の腕は、優しく美咲を包んだ
「俊介…あったかい」
「美咲……今日はゆっくり休めよ。」
「うん…」
俊介が立ち上がり、美咲の頭を撫でて、玄関に向かった
「じゃな、美咲、またな…」
ドアを開け帰る俊介…
「俊介…っ」
俊介の背中に抱きつく美咲
「美咲っ…どうした?」
「…俊介…朝まで…一緒いて…今離れたくない」
「美咲………わかった」
美咲は、俊介を寝室に連れて行く
「俊介…」
「一緒いるから…安心して寝よ」
ベッドに横になり美咲を腕枕し、包み込んだ
「はぁ、俊介…ありがと」
「うん…おやすみ、美咲」
「俊介…おやすみ」
二人は、目を閉じ眠った
藍は、ずっと俊介の家を見ていた。
「俊介……」
俊介は、帰って来なかった
そして朝
…ピンポンピンポン
誰かがきた
「ん…はい。」
「ん…美咲…どした?」
「チャイムが、鳴ったみたい。」
「そ、」
「行ってくるね」
美咲は、上着を羽織り玄関に向かう
ガチャ
「はい。」
玄関先には、蓮の姿
「蓮…どしたの?」
「朝早くごめん。ギターと荷物取りにきた。この時間だと誰にも会わずにこれるし。入るよ」
「蓮!!待って、私持ってくるから。」
「ギター…重いからいいよ。失礼します!!」
中に入り、リビングに向かう蓮
ギターと、荷物入りのバックを持った時
「美咲~…誰だった?シャワー借りていいかな…」
俊介が上半身裸で寝室から出てきた
蓮と鉢合わせの俊介…
「あ!!えっと…あの、俺…」
俊介が、おどおどしながら話し出す
「帰るよ。じゃな美咲…いろいろありがとな…と……幸せなれよ」
「蓮!!」
ドアが閉まる
「美咲…」
うずくまる美咲
…クッ…クッ…
泣いてしまった
「美咲?」
俊介が美咲の背中をさすった