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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第11章 《巻の壱―予期せぬ災難―》
 誠吉が腕組みをする。
「私の着ていたものや刀は、どこにありますか」
 泉水が問うと、誠吉は〝ああ〟というように頷いた。
「ちゃんと洗ってしまってある。刀の方も無事だから安心しな。それにしても、女だてらに、よくあんな物を持って歩いてるな。つくづく風変わりな女だぜ」
 誠吉は珍しいものでも見るように言い、笑っている。と、誠吉が思い出したように言った。
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