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Only you……
第9章 麻都 5
「麻都……」
俺の腕の中で丸まっていた明が不意に言葉を紡いだ。うとうとしていた頭にさえ、やけにはっきりと入り込んでくる声音だった。
「オレ、死にたい、なんで生まれたんだろう、どうしてまだ生きてるんだろう……そう思ってた」
俺の胸に当てていた手に軽く力が込められる。
「けど今は、死ぬのがこんなに怖い」
「あー!!!!! もう、もっかい襲うぞコラ!!」
今まで何度も告白されてきた。女にも男にも不自由しなくて欲求不満なんて有り得なかった。それなのに、こんなに熱烈な告白をされては……。
「じじぃになって死んでも、地獄まで追っかけてやるよ!! 俺、足速いんだからな」
明をベッドに押し倒したまま勢いに任せて捲くし立てる。面食らっていた明も、終いには笑い出した。
「オレ天国に行くもん!! そんで地獄に落ちた麻都を上から釣ってやるよ」
「何―!! そしたら俺は――」
くだらない言い争いが妙に楽しくて、笑いあってじゃれあって夜が過ぎていった。
俺の腕の中で丸まっていた明が不意に言葉を紡いだ。うとうとしていた頭にさえ、やけにはっきりと入り込んでくる声音だった。
「オレ、死にたい、なんで生まれたんだろう、どうしてまだ生きてるんだろう……そう思ってた」
俺の胸に当てていた手に軽く力が込められる。
「けど今は、死ぬのがこんなに怖い」
「あー!!!!! もう、もっかい襲うぞコラ!!」
今まで何度も告白されてきた。女にも男にも不自由しなくて欲求不満なんて有り得なかった。それなのに、こんなに熱烈な告白をされては……。
「じじぃになって死んでも、地獄まで追っかけてやるよ!! 俺、足速いんだからな」
明をベッドに押し倒したまま勢いに任せて捲くし立てる。面食らっていた明も、終いには笑い出した。
「オレ天国に行くもん!! そんで地獄に落ちた麻都を上から釣ってやるよ」
「何―!! そしたら俺は――」
くだらない言い争いが妙に楽しくて、笑いあってじゃれあって夜が過ぎていった。