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Only you……
第2章 明 1
食事を終えると、オレはシャワーを浴びるため、バスルームへ向かった。
後ろから麻都の「お背中流しましょうかぁ?」という声が聞こえたが無視をした。オレの裸体なんて、誰にも見せることは出来ない。売りをやってる時だって、ズボンとパンツ以外は脱いだことは無い。キスなし、フェラなし、ゴムも着用。そんな厳しい規約の下、オレは売りをやっていた。
こんな傷だらけの体、見せられるわけが無い。それがたとえ、麻都であっても。きっとこんなの見たら、いくらなんでも逃げるだろう。
オレはもう、麻都を失うことが怖かった。生まれて初めて、こんなにも他人に優しくされた。親を知らないオレは他人からこんなに優しくされることはなかった。きっと麻都もオレの体が欲しいだけだと思う。
――でも。
――それでも。
――オレは麻都の側にいたい。
オレはある決心をした。そしてそれは、オレがシャワーを終えてから実行に移すことにした。そうすればきっと、麻都はずっとオレの側にいてくれるから。
我ながら、随分と麻都に依存したもんだと思う。
そう、これは『依存』なんだ。