この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Only you……
第4章 明 2
刑事たちはお互いに何かを確認するように頷きあい、ベッドサイドへ寄ってきた。
「ではまず、彼らとは知り合いですか?」
「……」
“知り合い”というのは、どこからをそういうのか分からず、オレは黙ってしまった。確かにあいつらを知ってはいる。だが、オレからすれば仕事上の関係しかなく、名前すら思い出せない――というか聞いた覚えが無い。それを知り合いというのかどうか。
「……知ってはいますが、知り合いというほどではありません」
「どういう関係ですか?」
――どういうって……?
――だから仕事の……。
「……仕事の」
「お仕事は何をなさっているんですか?」
「……」
なんと答えればいいのか、答えにつまる。できれば言いたくなかった。言ってしまえば“そういう目”で見られてしまう。
でも言わないわけにはいかないだろう。
「……男娼」
驚き――というよりは軽蔑に近い眼差しを向けられる。
そういう目を向けられることが、一番辛かった。
――オレだって好きでやってるわけじゃないのに。
――納得してやってるわけじゃないのに。
――止められるものなら止めてしまいたいのに。