この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Only you……
第5章 麻都 3
「副社長。今日は随分とごゆっくりでしたね?」

「……嫌味か、それは」

「それ以外の何に聞こえました?」

下がった眼鏡を片手で直しながらりんは言った。

俺は玄関で待っていたりんに、朝っぱらから説教されている。――いや、嫌味を言われているだけだが。

遅刻はしなかったのに、あんまりの仕打ちだ。

部屋に入ればむすっとしたりんに資料を押し付けられた。

「名誉の負傷をされた副社長のために、私が少し手を加えておきました」

「……そりゃどーも」

どうやらりんの機嫌は、ちょっとやそっとじゃ治まりそうにない。俺はため息をついた。


 ルルルルルル――。

電話のベルが鳴り響く。俺は反射的に受話器を上げた。不機嫌なりんの機嫌を立て直すためにも、電話くらいは出ておかなければと思ったせいかもしれない。

「もしも――」

俺がそういい終わる前に、電話は既に切れていた。

――イタ電……?

よくありがちな、受話器を上げた途端に切れるあれに間違いなかった。そして、こんなことする奴は――。

「ちょっと行ってくる!」

俺はぷんすか怒りながら、部屋をでた。

後ろでりんがひらひら手を振っていた。



「ゴルァ! くそオヤジっ」

俺は社長室のドアをノックもせずに開け放つと叫んだ。

中では受話器を上げ、番号を押す寸前で止まっている社長――おっさんがいた。
/177ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ