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僕たちはこの方法しか知らない(BL短編集)
第1章 Like A Cat

言葉の合間に熱い吐息を混ぜながら、ヤツは潤んだ瞳で俺を見る。
「ねえ、オレもしたい……舐めたいよ」
そんな切ない声で求められるとギュッと下半身に血液が流れ込むのを感じてしまう。
一度ヤツはしがみついていた手を離すと、するりと俺の腕を抜けて下へ向かった。もうすっかり出来上がっている俺のムスコに鼻を近づけるとスンスンと匂いを嗅ぐ。
「おい、それはやめろって」
さすがに恥ずかしい。直前にシャワーを浴びたわけでもないし。
「やだ。いい匂いだよ? 雄の匂い……すごい興奮する」
そしてゆっくり俺の下着を下ろし、今度は生で匂いを嗅ぎだした。
「コレが、後でオレの中に入るんだ……」
「ああ、奥の奥まで満たして犯してやるよ。お前の中が俺の形になるくらいな」
「……そんなこと、言わないでよ」
俺のムスコをチロリと舐める。
「早くほしくなっちゃうから……」
ああ、これが主従から抜け出したヤツの姿なのか。こんな風に俺を求めて、こんな風に感情を伝えてくれるのか。
早くほしくなるのはこっちの方だ。
俺は上半身を起こし、俺のモノをしゃぶっているヤツのケツにローションを垂らした。冷たかったせいかびくりとヤツは振るえ、その振動が口を通じて俺の股間にも伝わる。もう、早く入れたくて仕方なかった。ローションを自分の手にも垂らすとヤツのアナルを探った。
「やあ! できなくなっちゃうからっ」
「そんなの知るかよ。お前がかわいいこと言うから早く入れたくなったんだよ」
そう言うと、ヤツは黙って耳まで染めたまま誤魔化すようにまたしゃぶりだした。俺はその快楽に身をゆだねながらも、ゆっくりヤツのアナルを再開拓していく。ローションを使うのは久しぶりだったし、一本ずつ慣らすのも最初以来だ。
俺がわざと前立腺を外して刺激するから、ヤツは懸命に腰を振ってどうにかソコに当てようとしていた。その分口が留守になっていても構わない。腰を振るヤツがかわいくて仕方がない。
徐々に本数を増やし、十分なスペースは確保した。もう我慢も限界だ。――恐らく、お互いに。
俺はヤツの体を仰向けに転がし、十分に勃起したソレの照準を定めた。
「オレね!」

