この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater1.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ラブ☆ファイト!!
第3章 さん
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
ブチンと、頭の血管が切れた。
「「お前らに、明日はねぇーーーー!!!あたしがぶっ潰す!!」」
そのあとは、記憶が飛んでしまった。
気がつけば、あたしは族のやつらをボコボコにしていた。
拳が血まみれだ、その血は、すべて返り血だ。
一人残らず、殴ってやったんだ。
「……なんて女だ…強すぎ…る」
2年前、リンチにした奴らの口からよく聞いた台詞だった。
「あ、あそこです!」
騒ぎを聞き付けたコンビ二の店員が、警察を呼んだらしくて、急いで逃げるはめになった。
1号線の脇道を通って、細い防風林の道を抜けると、市営住宅地にでる。
辻堂に向かって、歩いていくと、主要道路に出た。
東海道線のトンネルの道が混んでいるみたいだ。
今になって、制服が目立ち過ぎて無かったか、気になってしまった。
ハンカチで血を綺麗に拭った。それは、すぐに捨てた。
補導されたたら、一発で捕まるな…。
あたし、やばくね?
母さん、ごめんなさい、またやらかしたかも?
類は、このこと知ったら、どうするかな!
怒られる?
庇う?
それとも、絶縁されるか?
頭の中で、ぐるぐる色んな事を考えていたら、うしろから声を掛けられた。
同時に、バイクの止まる音がした。
「玲、玲だろ?」
聞き覚えのある声を聞いて振り向くと、そこには、紅の幹部で、千秋の右腕的存在だった、栄介の姿があった。
フルフェイスのメット越しでも、その切れ長な黒い瞳は覚えているよ!
「……栄介?栄介、栄介だぁ!」
「海岸線にお巡りがスゲーんだけど、まさかおまえ…?」
「ははは、そのまさかだ、かくまって!栄介!」
「仕方ねーな、乗れよ?バイクなら渋滞抜けて、散れるだろ?」
栄介は、予備のメットを投げつけて、後部座席に促した。
バイクの仕様は、当時のよりも、随分落ち着いてた。
その仕様で、今はもう族から足を洗ってるって、手に取りように分かる。
…なんか、寂しい気持ちになった。
栄介がやんちゃじゃなくなったなんてな。
「ありがとう、栄介…」
「おま、変わってねぇー(笑)」
「あはは、そーかもな(笑)」
でも、これで、少しずつ、千秋の元へ近づけたよね?
「栄介、悪いけど、このまま千秋のところへ連れて行って!」
…
![](/image/skin/separater1.gif)
![](/image/skin/separater1.gif)