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私達が人間を辞めた日【外伝】 寿~孤独な支配者~
第6章 針
完全に主張した肉棒をうっとりと見詰める麻耶の瞳を見た瞬間...心臓を針で刺されたように胸が痛んだ。
「凄い...お坊ちゃんの...こんなに...」
『すごーいっ...こんなに立派になっちゃって...』
麻耶の言葉に、かつての麗奈の言葉が重なる。
麻耶は俺に跨がると、肉棒を握り...自ら挿入しようと試みていた。
「大丈夫です...私がしてあげますから...お坊ちゃんはそのまま寝ていてください」
『大丈夫よー、私がしてあげるから...優真君はただ寝てればいいの...』
こんな事...今になって気付くなんて...
麻耶は...ただ己の肉欲を満たそうとしているだけだ!!
そうか...麻耶が俺に優しかったのは...母性愛のような物じゃなかったのか...
信じてたのに...母さんが死んで...父さんが変わってしまった今...麻耶が唯一の家族だって...信じてたのに!!!
「...辞めて...」
「え?お坊ちゃん...心配しなくて大丈夫ですよ?私今日安全な日ですから」
麻耶は俺の心境の心配ではなく、自分の欲望の事しか考えていないといった表情を浮かべる。
俺の想いなんて何一つ理解していない...じゃあ今までも...あわよくばと邪な考えで、俺に構ってきたの...?
「...辞めろ...」
気が付けば自分でも驚く程、暴力的な声音で拒絶を口にしていた。