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トラワレテ…
第6章 確信
「当たり前じゃない!ユリ。ホント…凄く綺麗よ…。」


社長の言葉に満足気に頷くオーナー。


「バッグと靴は日頃頑張ってくれてるユリに特別ボーナスよ!」


(これって…ルブタンよね…?!こんな高い靴…!)


「ホントですか?!あ、ありがとうございますっ!」



スタッフの人に包んでもらっている間、チラリと見えたドレスの値段はユリの1ヵ月分の給料がゆうに飛んでいく額だった。


「ドレスとジュエリーは来週までに返してくれたらイイわよ。」


「オーナーありがとっ!さすが!いい仕事するわね!」


楽しそうに会話する二人をよそに益々緊張するユリだった…。



オーナーにお礼を言い、店を後にする。


「じゃ、ユリ。金曜日はお願いね!パーティは7時からだから、それまでにサロンでセットしておいてね!」


「はっはっはい!わかりました。ありがとうございました。」





社長と別れ、帰ろうとすると私電にメールの着信音。


馨さんからだった…。


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ユリちゃん。お疲れ様。

今日も無理して倒れたりしてない?(笑)

今週は忙しくて、平日に時間が取れそうもないんだ。

そのかわり、3連休は開けておいたから、
どこかに行こう。
この前と同じ時間に迎えにいくね。



俺は、はやくユリちゃんに逢いたいよ。

おやすみ。

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ドキンと高鳴る胸。

でもすぐに、雑誌の中の馨さんと、キスをした時の熱っぽい眼差しの馨さんが未だに結びつかずにモヤモヤする…。



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お疲れ様です。

馨さんも無理しないでくださいね。


連休、楽しみにしています。

おやすみなさい。

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素直に「逢いたい」の文字が打てずに、
ユリはそのまま送った…。


(どうしてアタシなの……?

たくさんいる内の1人…なの…?

貴方はアタシなんかには手の届かない人…?)




………逢いたい…。
















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