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トラワレテ…
第7章 氾濫
軽い朝食のあと、

ユリの家に着替えを取りに行く事に…。



クルマで待つ馨は降り際に


「仕事の電話してるから、ゆっくりでいいよ。

何日分か余裕を持って用意しておいで…

しばらく…帰す気ないからね?」



魅力的で完璧な…

悪い子の顔でニッコリと笑う馨。



(うれしい!

…ケド…………。///////////////!)


私服を数パターンと念のための仕事着。

メイク道具や充電器…

必要なものを手当たり次第

小さめのスーツケースに放り込む。



戻ってきたユリの姿を見ると馨は、



「プッ!家出少女だな…。」



そう言ってユリを抱き寄せると、おでこにキス。



楽しい連休の予感に、ほっこりとするユリだった。




休み明けでも良かったが、落ち着かないから…と、

先にドレスとジュエリーを返しに行きたい

と言ったユリの提案で、ショップへ向かった。



接客中のオーナーさんを待つ間、店内を見ていると


ショーケースに並べられた小物に目が止まる。


携帯のストラップだろうか?リップスティックや手鏡、ハイヒール等の小さなモチーフがいくつかついたそれは、埋められたたくさんのスワロフスキーが照明をうけキラキラと輝いていた。



(…カワイイ……!)



「いいのみつけた?」


「ひゃっ!?」


耳元で響く甘い声に飛び上がるユリ。


そこには吹き出しそうな顔ををした馨。

なかなか戻って来ないので様子を見に来たらしい。





「ユリちゃん!お待たせぇ!

休み明けでよかったのにぃ〜!」


接客を終えたオーナーさんが来た。


丁寧にお礼を言い、ドレスを返すユリ。


帰ろうと、馨の方を振り返ると

店員さんに呼び止められる。



「素敵な彼氏さんですね!羨ましい…。」



ニッコリと笑う彼女に小さな紙袋を渡された。


「えっ?!私…?何も………!?」


「彼氏さんからですよ…。」


店員さんはこっそり耳打ちして教えてくれた。





ドアを開けユリを待つ馨の元へ行く。


「さ!行こうか…。」

何事も無かったかのような馨に、お礼のタイミングを逃すユリ。


クルマに乗り込むと、エンジンをかける馨

























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