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例えば、こんな...
第1章 先生と男子高生
頬を赤らめ、慌てたように両手を振って
「その……」
段々と俯いていく。

ねぇ真純ちゃん。
俺、自惚れて良い?

俺に好きな人いるか、自分で聞いてきておきながら何でそんなに顔真っ赤なの?
何でそんなに取り乱してるの?

ソファの上、少し距離を詰めてみた。
真純ちゃんが両手で顔を隠して、でも離れては行かない。
「真純先生」
敢えて名前で呼ぶとビクッと軽く肩をすくませる。

あぁ、もう
苛めたくなるんだけど?

膝が触れるまで近付いて、右腕にそっと触れる。
フルフルと震えた真純ちゃんが耳から首まで真っ赤に染めた。

すっげぇ可愛い

抵抗、しないの?
『河合先生でしょ?』って、柔らかな声で怒んないの?

のどから飛び出すんじゃないかと思うぐらい心臓がドキドキしてる。
触れていた真純ちゃんの腕を伝って、細い手首をそっと掴んだ。
「先生。顔、隠さないで下さい」
軽く引いただけて離れたその手。調子に乗って上に引き上げてみても、真純ちゃんはされるがままで。赤く染まった横顔を俺に見せてくれた。

……押し倒したい

「俺の方、向いてくれないんですか?」
言って少し覗き込む。真純ちゃんがギュッと目を閉じた。
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