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例えば、こんな...
第1章 先生と男子高生
「なかなか手強い相手なんです」
「……そうなの?」
少し落ち着きを取り戻した真純ちゃんがマグカップを手に取った。

あーさっきの真純ちゃん、超可愛いかったなぁ……

マグカップに潰されるピンクの唇。どうしても目が吸い寄せられる。

駄目だなぁ、俺
ヨコシマな目でしか真純ちゃん見られない
真純ちゃんはちゃんと俺の悩み、気にしてくれてんのに……

「あ、の……」
声を掛けるとマグカップをテーブルに置いて向き合ってくれた。
「うん、なぁに?」
優しい眼差しにキュッと胸が締め付けられる。
「ホント、手強い相手で」
「うん」
真純ちゃんの柔らかな声に目線を落とした。
「俺の事はその人にとって、大勢の中の一人にすぎなくて」
「……ぅん」
「その人と恋愛関係になるのはタブーって言うか、多分世間的にあまりいい顔はされない人、なので……」
そこまで言って顔を上げ、何故か泣きそうな真純ちゃんと目が合った。
ゾクゾクッとして

……でも、何 で?

「ぁ……ごめんね。ちょっと……」
すいと身体を起こし、顔を背けられた。
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