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例えば、こんな...
第1章 先生と男子高生
目蓋を閉ざした横顔。

真純ちゃん?

「俺、不味い事言いました?」
「ううん、大丈夫。気にしないで」
そう言って何処か寂しそうに真純ちゃんが笑う。

それは無理。
何で俺の悩みに真純ちゃんがそんな切ない顔すんの?
普通に気になるし……

「人を好きになるのにタブーってないと思う」
ポツリと呟いた真純ちゃんが慌てて手を振った。
「あっごめん、結婚してる方は駄目よ。……違う、よね?」
「違います」
俺の返事に少し口角を上げて
「……斎藤くんでも悩むのね」

それ、さっきも言われたけど

「悩みます」

悩みまくりだよ
真純ちゃんに……

「斎藤くん格好いいし、勉強も運動も出来るのに、ね」
「……」
「斎藤くんに好きって言われて、嫌がる女の子なんていないと思うよ?」

ねぇそれ、どういう意味?
俺また勘違いするよ?

「真純先生は、年下とか気になりますか?」
急に質問をした俺に、真純ちゃんは驚いたように瞬きをした。
「えっ?……うーん……気になるけど」

だよなぁ……

「好きになっちゃったらどうしようもないよね」
付け加えられた言葉に気分が上がった。
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