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例えば、こんな...
第8章 女子高生と先生と #1
……
…………
駄目だ……許せない。
河合が男と個人的に付き合うとか、それが誰であろうと見たくない。
全てを俺が、独占したいって……
無理に決まってんのに。
ホント、不毛だ……
なるべく下を見ないようにして窓から離れた。
考えてもムダ、だから。
マグカップにコーヒーを注いで机へ向かう。夏休みの補習に使うプリントを作成する事に意識を移した。
小一時間ほど経った頃
いって……
ギリッと頭が痛み始めた。
偏頭痛。一度始まると軽く二、三時間は治まらない。
足掻いてみたが、全く作業は捗らない。
……休ませてもらうか
パソコンを落としてカップを片付ける。実験室を覗くと、金場以外にも部員が数名集まっていた。科学雑誌を読んでいる奴もいれば、火を使わない実験をしてる奴もいる。携帯片手に雑談してるだけの奴や、いない奴を合わせても両手の指で十分数え足りる部員達はみんなバラバラ好きなことをしてる。念のため、許可した実験かどうかを確かめて。
「悪い。保健室で休む。六時には帰れ。くれぐれも事故は起こすなよ」
「はーい」
振り返った面々がそれぞれ頷いた。
「いつもの頭痛ですか?」
金場が眉を寄せる。
「そう。あと宜しく」
「はい、お大事になさって下さい」
「おー」
律儀に頭を下げる面子に手を挙げて、保健室へ足を向けた。