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例えば、こんな...
第8章 女子高生と先生と #1
ギュッと彼女が縮こまる。今まで休んでいたであろうベッドへそっと下ろして横たわらせた。上履きを脱がそうと手を伸ばし、乱れたスカートに慌てて目を反らす。
丸い膝とその上に続いて見えた白い腿。意識が引っ張られそう。
幸い河合に気付いた様子はなく
「ありがとうございます」
小さな声でお礼を言われた。
「上履き、取るよ?」
「ぁ、スミマセン」
努めて冷静に上履きを脱がせ、全てを隠すように布団を掛けた。
「結構身体熱いね」
「……はい」
力なく頷く河合。
「体温計探してくる」
「ぁ……」
何か言おうとされたのは分かっていたが、気付かない振りをしてベッドサイドから離れた。カーテンを締め、河合との間を物理的に遮断する。
床に落とした白衣を拾って軽く払い、診察用の椅子に投げ掛けた。

……ヤバかった
河合は体調悪いのに、何考えてんだか……
自分の無節操加減がイヤになる。
俺、こんなだったっけ?

気付かれないよう注意を払いながら息を吐いた。気持ちを落ち着け、桐生先生の机の上を見渡す。すぐに見つかった体温計を拝借し、カーテンの前へ。
今度は深呼吸。

って、何緊張してんの?
中高生かよ……
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