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例えば、こんな...
第10章 バカンス
触発されて腹の底が熱くなりそう

……いや、さすがにここでそれはマズイだろ

気を逸らすべく、頭のてっぺんに口付けた。
両腕を真純の背に回し、包むように抱きしめる。小さく跳ねて竦んだ肩。予想と違わない反応が可愛いくて堪んない。ついクスリと笑みが溢れた。
「さい……たっくま、さん」
ふるふると小さく頭を左右に振って抗議されても、効かないよ?むしろ赤く染まった耳を弄りたい。
歯止めが効かなくなるからしないけど……

トントンと真純の背中を叩き、自分を落ち着かせるため、ゆっくり腕を解いた。真純の手からタオルや着替えの入ったカバンを受け取る。
「そのまま入るの?」
「あっいえ、ぬ、脱ぎます」
また左右に首を振り、おもむろに短パンに手を掛ける。

ちょっと待て。
それ水着じゃないの?

「ね、それ、ここで脱ぐの?」
思わず手を止めさせて確認すると、真純は大きな目で見上げて来た。
「……はい」
不思議そうに返されて頭を抱えたくなる。

恥ずかしがりなくせに、何で気になんないの?
いくら下に水着を着ていようが、そんな公開ストリップみたいな事させるかよ。
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