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例えば、こんな...
第3章 御礼
計ったようにタイマーが鳴る。
「はい、終了です。筆記用具を置いて下さい」
答案用紙を後ろから送って集めてもらった。
何時ものように揃って礼をして教室を後にする。
この後逢えると思うだけで職員室へ向かう足取りが軽くなった。
意外な事に人目を気にしてくれるのは拓真くんの方で、外で会うのを避けたがる。でも人目を気にせず逢える場所なんてそんなに思いつかない。必然的に私の家に来る事になって、悪戯しないからと合鍵までねだり倒されてしまった。
それがご飯作って待っててくれるなんて……予想外。
拓真くん、料理出来るんだ……
何だか少しくすぐったい。
すごく嬉しくて、幸せで、顔が緩んでしまう。
私の方が六つも上なハズなのに、拓真くんの方がしっかりしてない?
……もしかしなくても、甘やかされてる?
ふるふると首を振って、車をスタートさせた。学校からマンションまでは三十分程で着く。
そういえば黒田先生は今学期で辞めることになったらしく、帰り際この前の事を謝りに来た。ずっと悪い事をしたと思ってたんだって……
そんな事言われても、あの時の恐怖は消えない。
「はい、終了です。筆記用具を置いて下さい」
答案用紙を後ろから送って集めてもらった。
何時ものように揃って礼をして教室を後にする。
この後逢えると思うだけで職員室へ向かう足取りが軽くなった。
意外な事に人目を気にしてくれるのは拓真くんの方で、外で会うのを避けたがる。でも人目を気にせず逢える場所なんてそんなに思いつかない。必然的に私の家に来る事になって、悪戯しないからと合鍵までねだり倒されてしまった。
それがご飯作って待っててくれるなんて……予想外。
拓真くん、料理出来るんだ……
何だか少しくすぐったい。
すごく嬉しくて、幸せで、顔が緩んでしまう。
私の方が六つも上なハズなのに、拓真くんの方がしっかりしてない?
……もしかしなくても、甘やかされてる?
ふるふると首を振って、車をスタートさせた。学校からマンションまでは三十分程で着く。
そういえば黒田先生は今学期で辞めることになったらしく、帰り際この前の事を謝りに来た。ずっと悪い事をしたと思ってたんだって……
そんな事言われても、あの時の恐怖は消えない。