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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
みゆきがまっすぐ俺を見てる。
「何?」
「私、兄が教育委員会で働いてるんだ」
「……それで?」
「河合先生との事、黙ってて欲しい?」

何?
俺の事脅してんの?

「何で?」
「だって二人、付き合ってるのバレると色々マズいんじゃない?」

俺はもう卒業したから問題ない。
バレてマズいのは、真純ちゃんだ。

「っていうか、クリスマスの礼拝に一緒に行っただけで、何で付き合ってる事になんの?」
「思い当たるから付いてきたんでしょ?」

コイツ、たち悪い

「お前が無理やり連れて来たんだろうが」
「関係ないなら断ればいいじゃない」
ニコリと笑って
「あ、ちょっと待って。この曲好きなの」
新しく流れだしたイントロに会話を強制終了させた。

何なんだよ。
ホント、何の為に俺居んの?
まさかカラオケ聞かせる為?
……アホらしい。

はぁとため息を吐いて、携帯にメール着信を示すアイコンが付いてる事に気が付いた。

あ……真純ちゃん

『最後の日だもんね。
ゆっくり楽しんで。
お昼は済ませておくから、拓真くんも食べてきてね』

…………

っああ!
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