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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
しっかり一曲歌い上げたみゆきがニコッと笑う。
「あぁ気持ち良かった。拓真くんも歌ったら?」
「却下」
「そう?せっかく来てるんだから、楽しもうよ」

来たくて来たんじゃねぇし!

不機嫌だと全身で示しながらコーヒーを飲む。
みゆきは全く気に留める様子もなくたこ焼きを口に運んでる。
「美味しいよ。食べないの?」
「いらない」
「ねぇ、拓真くんの素ってこっち?」
「は?」
「いつものニコニコして優しい拓真くんも良いけど、今日は感情的で格好良い」
「……」

何なの、こいつ
俺のことからかって遊んでんの?

「河合先生の前でもこんな感じ?」
「こんなも何も、付き合ってないから」
「またまたぁ。二人の時は『真純ちゃん』って読んでるくせに」
「…………」
「河合先生可愛いよねぇ。真純ちゃんって呼ばれて顔赤くして」
「お前、何なの?」
真純ちゃんの事を蔑む口調で言われて頭にきた。
「別にぃ、良いオトナの先生がぁ、教え子に名前で呼ばせて顔赤らめるとかはしたないなぁって」
ダンッと勢い良く机を叩いた。反動で食器が跳ね、ガチャンと大きな音をたてる。
「何で拓真くんが怒ってるの?」
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