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例えば、こんな...
第4章 先生と男子高生 #2
そのまま真純ちゃんの家に行く気にはなれなくて、俺は一度自宅に戻る事にした。

熱いシャワーで嫌な気分を洗い流す。
パンツとジーンズだけを履いて、頭を拭きながらリビングに行くとそこに千尋が座ってた。

俺、今日厄日か?

「卒業おめでとう」
「……どーも」
そのまま素通りしようとして前に立ちはだかれた。
「たっくん、私も卒業したの」
「知ってる」
「おめでとうって言ってよ」
「おめでとー」
「ありがとう」
にっこり笑って腕を首に掛けてくる。
「ねぇ、二人でお祝いしよ?」
「しねー」
意外とがっしり絡みつかれて、引き剥がす手に力が入った。
「痛い痛い」
千尋が大げさに声をあげる。
「ガキが色気付いてんなよ」
「三つしか違わないじゃん!」
「三つ違えば十分ガキだろ」
突っ掛かってくる千尋の肩を押さえ込んで、無理やり椅子に座らせた。
「ガキはママにお祝いしてもらえ」
「今日ママいないもん!」
「パ」
「パパもいないの!」

……まさか、今日千尋も卒業式だったろ?

千尋の両親は全くと言って良い程千尋の世話をしない。にしても卒業式の日もいないとか。
あり得ない……
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